INTERVIEW
お客様の声
喧々諤々の議論を重ね、求める人物像の言語化と共通認識を確立
パーソルテンプスタッフ株式会社 様
◯新卒全体の求める人物像はあるが、職種やキャリア毎の人物像がない
◯求める人物像の言語化ができていない
◯学生に対し業界・企業情報や競合他社との差別化の伝え方が難しい
◯面接官研修
◯評定表作成
◯コミュニケーションマップ
◯カレッジ型イベント
◯求める人物像の言語化による社内での共通認識の確立
◯採用担当者の異動に影響されづらい体制づくり
“うちっぽい”を言語化し、ターゲット層を惹きつける採用へ
今回は、長年採用をご支援させていただいているパーソルテンプスタッフ株式会社様にお話を伺いました。
パーソルテンプスタッフ株式会社様は、創業50年以上の歴史があり、人材派遣・人材紹介・アウトソーシングなどの総合人材サービスにおいて業界を牽引されています。
長年貴社の採用をご支援させていただいておりますが、直近では“求める人物像”や“カレッジ型イベント”をご発注いただきました。まず求める人物像について、お取引のきっかけや当時の採用課題を伺えますでしょうか。
当時は、会社のブランディングや、外から見た我々の印象に惹かれて集まる学生と、会社が本当に採用したい学生との間に少なからず乖離がありました。そこで、本当に欲しい学生を採用するためには、既存のペルソナや求める人物像を新たに作り直す必要があると感じていました。
当時はちょうど職種毎の採用を開始されようとしていたタイミングでしたね。
そうですね。大きなくくりでの“うちっぽい”学生ではなく、職種や幹部候補など、しっかりとターゲットを分け、さらに会社の状況や戦略に合わせた採用をしないといけないというのが当時の課題でした。
また、個人的にも “うちっぽい”を言語化したいと感じていました。「うちって良い会社だよね」とみんな思っているのに、社外にどう伝えたらいいか分からない。実際に社員に会えば良さが伝わるのに、うまく発信できず実際に会ってもらうまで辿り着かない。だから欲しい人材に出会えない、という点がもどかしかったです。
求める人物像が“うちっぽい”になっている企業は多いですね。それでも採用活動はできてしまうので、よほど意志が強くないと、費用をかけてまで求める人物像を作る決断に至らないと思います。内製ではなく費用をかけ、他社ではなく再度弊社にご依頼いただいたのはなぜでしょうか。
当時は別の者が担当だったため推測ですが、これまでのご支援の“実績”が一番大きかったのではないかと思います。
多くの企業が課題を抱える新卒採用市場において、“商売”目的の提案でも一定契約がとれる中で、貴社は日頃から、弊社の採用をより良くするための意見をくださいます。
当時は、幹部候補や事務企画職が会社として重要になってきたタイミングでしたので、その求める人物像を作成するのであれば、一番真摯に向き合ってくださる貴社しかないと考えたのだと思います。

パーソルテンプスタッフ株式会社の採用ご担当者様(左)と、案件を担当したシーズアンドグロースの河本・縣(右2名)
ありがとうございます。弊社はお客様に真摯に向き合う姿勢をとても大切にしているので、とても嬉しいです。ターゲット毎の求める人物像を作成したことで、何か効果はありましたか。
採用した学生が、会社が欲しい人材とマッチしていたか分かるのはこれからです。しかし、採用担当者間では、会社が求める人物像を担当者全員で明確に想起でき、議論の際にも、「私たちの目的はこういった学生を採用することだ」といった共通認識が持てたことがとても大きかったです。異動により、今は採用担当歴が浅い者も多いため、求める人物像が明確に言語化できているというのは本当に助かりました。
また、作成のために、弊社役員とCHROにインタビューしていただきましたが、利害関係のない第三者からのインタビューだからこそ、社内だと暗黙のルールや“うちっぽい”という表現で片付けてしまう部分も噛み砕いて説明が必要ですし、そもそも社内の人間だとそういった点に気づけなかったりもするので、第三者の目線を借りて言語化していく過程はとても重要なポイントだったと思います。
担当者間で共通認識が持てたことで、今までは採用したくてもできなかった層の学生を、狙って集客・採用することはできましたか?
そうですね。会社が欲しい学生を社内外の担当者に明確に伝えられるため、イベントなどで集客する際も、よりターゲットの学生に訴求できる集客の仕方を工夫できています。
外部の方にも求める人物像を明確に伝えられるのは素晴らしいですね。
今回の求める人物像は、貴社と喧々諤々の議論を重ね、一緒に作り上げたものだと感じています。このような取り組み方はいかがでしたか。
弊社に合っていたと思います。何事も決めて終わり、作って終わりではなく、どう活用していくかが重要なので、既存の採用担当だけではなく、現場から異動してきた社員や貴社と一緒に議論を重ね、活用できるアウトプットが出せて良かったです。また、現在は当時の上長やCHROから変わったため、誰に何を聞いて、どのような意見が出たからこうした、といった過程の記録も、何度も見返すほど役に立っています。
学生への訴求成功は「誰が語るか」が鍵
過程にも価値を感じていただけて嬉しいです。続いてカレッジを導入いただいたきっかけもお伺いできますか。
人材業界は区別がつきづらく、学生からすると、人材紹介会社と人材派遣会社との違いを理解することも難しいため、なんとなくのイメージで企業選びを行っている印象です。
そこで、業界や弊社に対する学生の理解を深めるために、訴求したい情報を体系立てて伝える必要がありました。しかし、我々が他業界や他社の特徴を伝える場合、いくら真摯に伝えても他社批判に聞こえてしまう懸念や、学生目線で分かりやすく伝えるにはどうしたら良いのかで悩んでいました。そのため、第三者に入ってもらい、必要な情報を適切に学生に伝えたいと考えたのがきっかけです。
カレッジを導入されるために、追加予算を取られたと聞いて驚きました。
追加予算のハードルは高かったですが、グループ会社すべてが人材ビジネスを主としているため、その点でも学生への伝え方が難しく、内製には限度があると感じご依頼させていただきました。
内製ではなく、外注されて良かったことはございますか。
コンテンツはどのようなものを作るかはもちろん大切ですが、“誰が語るか”もとても重要です。そこで利害関係のない第三者として、貴社が客観的な視点でプラスの面もマイナスの面も学生に話してくださることや、300社以上の新卒採用のご支援をされているというご実績も含めて、コンテンツとセットでご提供いただくことに重要な意味があったと感じています。
孤独な採用担当に必要なのは、共に頭を使い、汗をかけるパートナー
ありがとうございます。その他にも弊社が貢献できていることはございますか?
新卒採用における最新動向の情報共有や、新しい取り組みのご提案などがとてもありがたいです。
採用担当として外に情報を取りに行く必要性は理解しているのですが、日々の企画や運用で忙しいとどうしても内向きになりがちで、知らない間に市場が動いていることがあります。また外部の手を借りたくても誰に頼って良いか分からず、採用担当は孤独だと感じることがあります。
そういった時、貴社は「御社ならこうじゃないですか」と、寄り添った提案をしてくださいます。
限られた予算でいかに最大の効果が出せるかを会社から期待されている中で、事前のヒアリングもない、パッケージでの提案では、発注の決断は難しく、パートナーとも感じられません。
その点、貴社の前提から掘り下げてヒアリングしたうえでの提案はありがたいですし、納得感があります。成果を出すために何ができるのか一緒に考え、成果が出なかったらしっかり振り返り、次に向かってどれだけ一緒に頭を使って共に汗をかけるか、ということはとても大切だと感じています。

パーソルテンプスタッフ株式会社の採用ご担当者様
採用担当は孤独になりやすいからこそ、最新の情報提供はもちろん、同じ目的に向かって一緒に汗をかけるパートナーが必要ということですね。
そうですね。思考の壁打ち相手になってくださると、思考が深まるのでより助かります。
第三者視点を取り入れ、過渡期における採用戦略を確立させる
貴社の今後についても伺いたいのですが、更なる採用成功を目指して取り組もうとされていることはございますか。
今後実施していきたいのは、経営・事業と採用の連動です。
会社で人事ポリシーや人事のポートフォリオを再編しようという動きがあり、採用もそこに連動させていくことが求められます。しかし、ポートフォリオなどの上段が確定しないことには、採用をきれいに連動させられません。しかし、新卒採用はとても早く始まるため、上段が決まるのを待っていられないのが現状です。
そのため、仮定の上段を基に採用活動を行い、上段ができた時に適宜チューニングしていく必要があります。
また、人材派遣ビジネスは成熟期だと捉えています。しかし、会社として依然高い目標を掲げている中で、目標をどのように達成するのか、つまりは顧客にどのような価値を届けていくのか、改めて試行錯誤するフェーズで、まさに会社の過渡期だと感じています。
だからこそ、経営・事業と採用の連動は非常に重要だと思っています。
採用と経営・事業の連動は、とても難易度が高い取り組みだと思いますが、達成に向けて弊社に期待されることはございますか。
大きく2点あります。
1点目が第三者視点です。新卒採用市場での最新動向を引き続き共有いただきたいです。また、他社の好事例なども、「同じようにしても失敗する可能性が高いから、このやり方はどうですか」といった、広い知見を基にした、我々に合ったご提案を期待しています。
2点目は、弊社の採用活動の方向性がずれてきた時に、軌道修正していただきたいです。
採用担当は孤独だからこそ、迷うことも少なくありません。ですから、迎合や賞賛するだけではなく、「これは違うと思います」「元々考えていたこととずれていませんか」といった、より良いものを作るための建設的な議論をしていただきたいです。
貴社は、物事の本質に目を向け、正解は何か思考され続けているからこそ、軌道修正の意見もありがたいと言ってくださるので、とてもご支援しがいがあると感じています。
採用担当は、頼りになる外部の方を見つけられるかどうかが、非常に大事だと思っています。何かやりたいと思ったら、外を知る人にすぐに聞けて、色々な企業の動向を教えてもらえるのはとても大きいです。
ありがとうございます。引き続き一緒に汗をかきながら、貴社の更なる採用成功や、ご担当者の方々の稼働負荷の軽減達成を目指してまいります!

パーソルテンプスタッフ株式会社の採用ご担当者様(左)と、案件を担当したシーズアンドグロースの河本・縣(右2名)
※本記事は2025年9月時点の情報を基に作成しています。

今回ご協力いただいた企業様のHPはこちら
- パーソルテンプスタッフ株式会社 様
- 総合人材サービス
- https://www.tempstaff.co.jp/corporate/