事例: 採用担当者必見!新卒採用面接で聞

2020. 02/26

採用担当者必見!新卒採用面接で聞いてはいけない質問と効果的な質問例をご紹介【例題付】

  1. 1.新卒採用における面接の目的とは
  2. 2.面接には「聞いてはいけない」質問がある
  3. 3.選考フェーズごとに異なる効果的な質問例
  4. 4.採用基準に照らし合わせた質問によって効果的な面接を!

新卒の採用活動において、面接は必ず行われる手法といってもいいでしょう。多くの企業が面接によって応募者を採用するか否かを判断しており、採用活動で最も重要視されるプロセスといっても過言ではありません。

面接において効果的な質問を行い、応募者が自社に合う人材かを見極められるかで、採用できる人材の質や入社後の活躍、会社への定着などが大きく変わってきます。

また、何気なく行う面接の質問の中には、聞いてはいけない質問があります。

これを知らずに面接を行い、後から問題に発展してしまう可能性もあるので注意が必要です。

この記事ではどんな質問が効果的なのか、面接で聞いてはいけない質問は何なのかを例を挙げてご紹介していきます。

1.新卒採用における面接の目的とは

まず始めに、面接を行う目的を整理しておきましょう。新卒採用における面接の目的は「採用基準を満たす人材であるかを見極める」ことです。

企業は業界・規模・募集職種・今後の事業戦略などに応じて、それぞれ異なる採用基準があるはずです。そして、この採用基準を満たす人材かどうかを判断する方法の一つが面接です。面接の他にも書類選考や適性検査、筆記試験などの方法で候補者を見極めることができますが、中でも面接では、立ち振る舞いやビジネスマナーなどの社会人としての基本的な能力の確認やコミュニケーション能力、熱意・意欲などを判断するために有効です。

新卒採用における面接は、中途採用と違い、社会人経験のない人材を見極める点がひとつの特徴的です。中途採用であれば、適性検査の結果や過去の実績・経歴・職務内容などから適性を判断することができますが、新卒の場合はビジネスでの実績がないことから、学生時代の経験や志望動機などから応募者の適正を判断する必要があります。

2.面接には「聞いてはいけない」質問がある

採用基準を満たす人材かどうかを確認するために行う面接ですが、面接には「聞いても良い質問」と「聞いてはいけない質問」があります。それぞれ、どんな質問かを確認しておきましょう。

特に「聞いてはいけない質問」には、もし聞いてしまった場合に法に触れてしまうものもあります。事前にしっかりと理解した上で、面接に臨むことが必要です。

(1)聞いても良い質問

面接で聞くことができる質問は「志望動機」や「学生時代に取り組んだこと」「自己について」といった個人の経験や志向など就職活動と関連がある質問です。具体的には次の章でご紹介しますが、自社で働く意欲・能力があるか、職場で働いている社員と円滑なコミュニケーションが取れるかどうかなどを判断するための質問は可能です。

(2)聞いてはいけない質問

聞いてはいけない質問は、基本的人権の侵害や就職差別に繋がる質問です。具体的には出身地や居住地、政治思想、宗教観、親の職業や資産状況、結婚や出産観に関する質問で、中には法律に問われるような質問もありますので注意が必要です。中には悪気なく聞いてしまいそうな質問もあるので注意が必要です。厚生労働省が公開している「採用選考自主点検資料」によると、具体的には以下のような質問をしてはいけません。

1、本人に責任のない内容(本籍や出生地・家族・住宅状況・生活環境や家庭環境)

 ●あなたの出身地はどこですか?

 ●両親の出身地はどこですか?

 ●ずっと今の住所に住んでいるんですか?

 ●あなたの住んでいる地域はどんな地域ですか?

 

2、本来自由であるべき内容(思想・宗教・社会運動)

 ●座右の銘や信条はありますか?

 ●あなたや、あなたの家族は宗教に入っていますか?

 ●あなたや、あなたの家庭は何党を支持していますか?

 ●労働組合についてどう考えますか?

 ●尊敬する人物はどんな人ですか?

 ●家で購読している新聞は何ですか?

 ●愛読書は何ですか?

 

3、親の職業や資産状況に関する質問

 ●親の職業について教えてください

 ●家族の収入はどれくらいですか?

 ●ご両親は共働きですか?

 ●お父さん(またはお母さん)がいない理由は何ですか?

 

4、男女雇用機会均等法に抵触する質問(結婚・出産観)

 ●結婚や出産後も働き続けられますか?

 ●何歳ぐらいまで働きたいと思いますか?

 ●付き合っている相手はいますか?

 ●結婚の予定はありますか?

 

特に、「4、結婚・出産観について」の質問は男女雇用機会均等法に抵触する質問です。この質問を行なって応募者が労働基準監督署に通報した場合、業務改善命令が下され、改善が見られない場合は罰則規定も定められています。

このような質問を行なった事実が明らかになると、企業としても大きく社会的信用を損なうことになります。質問を行う際には十分に注意が必要です。

3.選考フェーズごとに異なる効果的な質問例

面接を行う場合には選考フェーズごとに効果的な質問があります。これは、それぞれの選考フェーズによってそもそも見極めるべき要素が異なるためです。この章では、どの選考フェーズでどんな質問が有効かをご紹介していきます。

一次面接(選考初期のフェーズ)での質問例

一次面接では、まず基本的なビジネスマナーや人となり、これまでの経験など基本的な情報と志望動機を確認するのが良いでしょう。具体的な質問は以下の通りです。

 ●自己紹介してください

 ●自己PRをお願いします

 ●学生時代に力を入れたことを教えてください

 ●あなたの長所と短所は何ですか?

 ●志望動機は何ですか?

 ●周りからどんな人だと言われますか?

 

二次面接(選考フェーズの中盤)での質問例

二次面接では、ある程度専門性の高い質問を入れながら、業界理解や自社への志望動機の強さ、将来のビジョンなどを確認していきます。また人間性や長期的に社内で活躍できる人材かを確認します。具体的には以下のような質問を行うと良いでしょう。

 ●○○さんから見て、当社の強みは何だと思いますか?

 ●○○さんは、私たちの業界が今後どのように変化していくと考えていますか?

 ●10年後の自分はどうなっていると思いますか?

 ●入社後はどんな仕事をしてみたいですか?

 ●人生設計や将来設計があれば教えてください

 ●長所をどう仕事に活かしていきたいと考えていますか?

 ●辛いことや壁にぶつかった時、どう対処しますか?

 

最終面接での質問例

最終面接は社長などの経営陣が行う場合が多いので、採用担当者はどんな質問をすれば良いかを経営陣に聞かれたり、質問項目の提案を求められる場合があります。事前に最終面接で聞くべき質問は用意しておく方が良いでしょう。最終面接での質問は入社意欲の確認が主になりがちですが、他社の選考状況や自社への理解を明らかにすることで、就職活動の最終局面を迎えている学生の入社意思や適性を図ることも重要な目的の一つです。具体的には以下のような質問が有効です。

 ●当社の他にどこ(どんな企業)の選考を受けていますか?

 ●当社とそれらの企業を志望している理由はなんですか?

 ●他の企業と当社で異なっていると思う点はどこですか?

 ●当社に入社するとして、当社にはどんな課題があり、社員としてどのように解決すべきだと思いますか?

 

集団面接での効果的な質問例

番外編として、集団面接で効果的な質問をご紹介していきます。集団面接は、一度に見極められる応募者の数が多いというメリットがある一方で、一人一人の応募者についてじっくりと見極めることが難しいことから、対応する応募者の数が多い選考初期のフェーズで用いられることが比較的多い種選考手法です。個人面接と違って応募者1人1人の持ち時間が短いため、見極めるべき要素を絞り、最低限の質問数で応募者の人間性や考え方を判断できるような質問を行うと良いでしょう。採用にあたって最低限持ち合わせておいてほしいレベルを満たしているかどうかだけを判断する「ネガティブチェック」にとどめることも有効です。特定の応募者に回答時間が集中しないようにするため、また、限られた時間の中での対応力を見極めるため、回答時間を制限するのもよいでしょう。具体的には以下のような質問が代表的な例です。

 ●1分間で自己紹介してください

 ●2分間で志望動機をお話ください

 ●最近の気になるニュースは何ですか?

 ●学生時代に力を入れたことは何ですか?

 

4.採用基準に照らし合わせた質問によって効果的な面接を!

選考フェーズごとにどんな質問を行うと良いか、質問例をご紹介してきました。しかし、面接で最も重要なのは自社の採用基準を満たしているかを確認することです。質問によって採用基準のどの項目を確認するか、応募者の回答をどう評価に落とし込むかを決めておかなければ、適切に応募者を評価できません。

特に、複数の面接官で面接を行う場合には採用基準や評価方法の設定をしないと、採用に至る人材の基準を統一することができません。採用基準をきちんと設けること、そしてその基準に対応した質問を準備しておくことが、より良い採用活用に繋がっていきます。採用基準が明確な場合には、その基準に応じた面接での質問が行われているかを、採用基準を設けていない場合は、まずは基準の確認から初めて見ると良いでしょう。

— この記事の著者

シーズアンドグロース 新卒採用事業部

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